もりじゅんの読書ブログ

読んだことない人には面白そうと、読んだことある人にはヒントの1つをと、作品を紹介できたらと思います

お好み焼きを"平べったいたこ焼き"と言うお天気おねえさんのフォトエッセイ 檜山沙耶『ブルーモーメント』

書影

『ブルーモーメント』 檜山沙耶 ワニブックス

 

購入したいきさつ

2022年夏頃、YouTubeに、以下と似たような動画がサジェストされてきました。


www.youtube.com

 

なんだこのぶっ飛びお姉さん! 面白い! それにこの番組なんだ? と興味がかき立てられたわたしは、すぐさま本チャンネル「ウェザーニュース」へと飛び、檜山沙耶さんをはじめとするお天気キャスターたちの働きぶりに新鮮な驚きを隠せなかったのでした。

www.youtube.com

 

そのうち、番組内ででしょうか、檜山さんがフォトエッセイを出していることを知りました。当時はあり余る好奇心でいっぱいで、Amazonですぐさまポチリました。

ブルーモーメント

ブルーモーメント

Amazon

 

 

檜山沙耶さんの略歴

まず檜山さんとはどのような方なんでしょうか。

本書『ブルーモーメント』の紹介文から要約すると、次のようになるようです。

1993年茨城県水戸市出身。大学卒業後に会計事務所を経て2018年に株式会社ウェザーニューズ入社。現在、『ウェザーニュースLiVE』でお天気キャスターとして活躍中。アニメ、本、漫画、ゲーム、将棋が大好き。

ここに一視聴者としての主観からの情報をつけ足すと、

  • オーディションで弾けないギターを持ってきて、ドレミファソラシドと弾いて、「みなさま拍手でお願いします」と言い会場を沸かせる勇気の持ち主(「このようにわたしは一歩前に踏み出すことに自信があります。また等身大の自分を発揮することをモットーにしています」とアピールした)。
  • 「平べったいたこ焼き」の他にも、「野球は9点取れば勝ち?」など、さまざまな伝説的?トークを残している。
  • その反面、仕事に取り組む姿勢は極めて真面目。談笑から地震速報に移るときのモードの切り替えはプロ意識を感じさせる。
  • サブカルへのオタクっぷりを隠さない。

檜山さんのことをもっと詳しく知りたい方は、ウェザーニュースを見てみてください。

 

ウェザーニュース、ウェザーニューズ社とは

ではウェザーニュースとはどんなチャンネルなのでしょう。

Wikipediaによると、「ライブストリーミング形態の気象情報チャンネル」とあります。

2009年~2018年に配信されていたSOLiVE24が終了して、ウェザーニュースにリニューアルされた。

ニコニコ生放送やYouTubeなどで視聴可能。

スマホアプリ・ウェザーニュース登録者から寄せられたウェザーリポートなどを紹介している。

24時間体制で放送し、キャスターが出るのは5:00~23:00までを3時間ずつで割り振った6タイムテーブルとなっている。

 

経営企業ウェザーニューズ

そんなウェザーニュースはウェザーニューズ社によって制作されています。1986年設立。民間総合気象情報サービスの草分け的存在。創業者・石橋博良の息子で副社長の石橋知博が番組総合プロデューサーを務めている。

 

『ブルーモーメント』目次

はじめに

【1章】ウェザーニュースキャスターのお仕事

【2章】等身大の檜山沙耶①

【3章】檜山沙耶の歩み

【4章】等身大の檜山沙耶②

【5章】檜山流・天気の楽しみ方

【6章】仲良し同期対談 檜山沙耶×駒木結衣

おわりに

 

わたしが一読者として思ったこと

⒈ 気象報道に取り組む毅然とした姿勢

本文を最後まで読み終えて思うのは、番組生放送のときにも覗えますが、いわゆる「天然」キャラとコインの裏表にある、非常に謙虚で律義に仕事に取り組まれている姿勢です。番組内だけでなく、檜山さんがその前後に、相当な裏準備のようなものをしてカメラの前に立っているのがわかります。その誠実さあっての、天然ですから。ご本人は、この二文字を、嫌ってらっしゃるようですけれど。

 

⒉ 檜山さんがいろいろサブカル知識を教えてくれる

また、本文中に檜山さんが愛好する作品としていろいろなコンテンツ名が出てきます。ざっと目を通しただけでも、フジファブリック「若者のすべて」、アニメ『3月のライオン』、『天気の子』、『言の葉の庭』、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、『ARIA』、が目に飛びこんできました。この中のいくつかはわたしも観たり聴いたりしてみました。自分の暗いジャンルの作品を紹介してもらえるのはとてもありがたいことです。

 

⒊ ところでタイトルのブルーモーメントってどういう意味? 

表紙裏に、

「ブルーモーメント」は、夜明け前と夕焼けのあとのわずかな隙に訪れる、辺り一面が青い光に照らされて見える現象です。青は、「若い」とか「未熟」といった意味合いでも用いられることがあります。未熟……まさしく今の私そのものです。こんな私ですが、わずかでもきれいな青い光を――いいえ、私だけの色を放つことができるようになっていけたらいいなと思っています。

とあります。

番組を見ていてわたしの目からは「未熟」とは思いませんが、「初心忘れるべからず」ということなのだと思いました。檜山さんらしい、きっちりと、浮ついていない姿勢です。人は慣れてくるとついつい調子に乗ってしまいます。ブルーモーメントの気持ちを忘れずに、一日一日を送りたいですね。

 

おまけ

わたしはあってもなくてもどっちでもよかったのですが、巻頭と巻末にカラーのグラビア写真が載っています。またモノクロですけれど巻中にも写真が載っています。ご覧になりたい方は手に取ってみてください。

 

 

今読んでいる本がなかなか読み進められず、一昨年読んだ『ブルーモーメント』を紹介してみました。

気温が、少しずつ上がり始めています。三寒四温、着実に、着実に、ですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。